まるで隣にいるかのような臨場感。山形から現場へ指示を出し、営業1名で受配電盤設備の調査・確認・配線作業が可能に

ウェアラブルカメラで撮影した高繊細な2K映像を、RICOH Interactive Whiteboardに大画面表示
ウェアラブルカメラを利用することで、ハンズフリーでの映像配信を実現

株式会社 上和電機 様

1.概要

電気の安定供給に不可欠な受配電盤設備や制御システムを、オーダーメイドで製造・販売されている株式会社 上和電機様。上和電機様の生産拠点は山形にあり設計担当者も山形に在籍している一方、製品を納品する現場は全国に広がっています。山形から現場へ頻繁に出張をしていましたが、半日以上かかる移動時間が業務の負担に。山形と現場をオンラインでつなぐ方法を検討される中、高画質な映像配信と通信の安定性、その両方を叶えるツールとして、RICOH Remote Fieldを導入いただきました。
現場の営業担当者がウェアラブルカメラで電気設備の状況を配信。その映像を山形の設計担当者がリアルタイムに確認し「この線は右の装置へ」「その線ではなくて隣の線」など営業へ指示。まるで隣にいるかのような感覚で山形から明確な指示ができるため、現場の営業1人でも設備の確認や配線作業を完了することが可能となりました。山形からの出張回数は大幅に減少し、生産性向上、働き方改革推進などの効果が生まれています。

2.課題と効果

【導入前の課題】

  • 山形・現場間の移動時間が業務の負担になっていた。
  • 現場撮影のために人手は割けない。
  • 現場は電波が弱く、通信が安定しにくい。

【導入後の効果】

  • 出張回数が大幅に減少し、働き方改革が推進されている。
  • ハンズフリーで撮影できるため、営業担当者1名で撮影も作業も行える。
  • 映像・音声が乱れにくく、精度の高い確認・調査が遠隔でできる。

3.選定のポイント

  • 通信環境が不安定でも、映像・音声が乱れにくい。
  • 映像が鮮明で、配線1本1本の状況や手元の資料まではっきり見える。
  • RICOH Interactive Whiteboardに映像を映し、大画面で確認できる。

4.導入の背景と効果

事業概要を教えてください。

西村 健一 様

株式会社 上和電機

代表取締役社長
村上 秀樹 様

上和電機では、電気の安定供給に欠かせない受配電盤設備や制御システムの製造・販売を行っています。工場、ビル、マンション、商業施設、公共施設など、さまざまな建物の仕様に合わせて製作する必要があるため、製品は全てオーダーメイドです。盤・筐体の設計から加工、組立・検査まで一貫して自社で行い、情報共有を徹底していくことで、柔軟なカスタマイズ性と短納期にも対応できるスピード感を両立しています。

RICOH Remote Field導入の背景には、「瞬間移動ができたら…」という思いがあったそうですね。詳しく教えてください。

生産拠点は山形にあり設計担当者も山形に在籍している一方、製品を納品するお客様の現場は全国に広がっています。山形から現場へ頻繁に出張をしていましたが、移動に半日以上かかる場合も多く業務の負担となっていました。
私も設計を担当していたので、魔法のように瞬間移動できたら……と思うことがよくありました。現場に行くことができない時は、現場にいる営業担当者に電話で説明を試みるのですが、複雑な配線を口頭で説明するのは困難で、間違いの元になりかねません。瞬間移動は無理でも、オンラインでつながる方法はないかと試行錯誤していた時に、リコージャパンと販売パートナーである株式会社三和から紹介されたのが、RICOH Remote Fieldでした。

RICOH Remote Fieldを採用いただいた決め手を教えてください。

これまでにも、遠隔地をリモートでつなぐツールをいくつか試したことがありました。ただ、通信が安定せず本格的な活用には至りませんでした。ですから、RICOH Remote Fieldを紹介された際も、本当につながるのだろうかと最初は半信半疑だったんです。でも、リコージャパンや株式会社三和とは、ICT、DXで一緒に改善を重ねてきた歴史があるので、今回も信じてみよう、と。デモ機を試してみたところ、通信環境が悪い現場でも問題なくつながり、これだと思って導入を決めました。

どのように活用されているのですか?

現場の営業担当者がウェアラブルカメラとRICOH THETAで現場の状況を配信し、その映像を山形の設計担当者がリアルタイムに確認。設計担当者が映像を見ながら営業担当者へ指示を出し、対象物の測定や配線状況の詳細な確認を行っています。ウェアラブルカメラはハンズフリーで撮影できるため、営業1人で撮影と作業を同時に進めることができ助かっています。

また、山形の生産現場の様子を見たいというお客様のご要望を受け、工場の様子を配信する活用も始めました。
現場の様子を複数名で確認するときには、RICOH Interactive Whiteboardに映像を表示させています。大画面で見ると現場の様子がさらに良く分かりますし、画面にタッチして、画角を変えたり、ズームアップ・アウトできるのも便利ですね。

RICOH THETAで現場全体を撮影
ウェアラブルカメラで撮影しながら作業
RICOH THETAで撮影した360 °の映像とウェアラブルカメラで撮影し た詳細な映像を、RICOH Interactive Whiteboardに並べて表示

導入効果を教えてください。

山形から設計担当者が出張しなくても、RICOH Remote Fieldの映像を見ながら現場の営業担当者へ指示を出すこ とで様々な作業を完了できるようになりました。特に大きな効果を感じているのは、配線作業です。RICOH Remote Fieldを使うと、配線1本1本の状況や手元の資料まではっきり映像で確認できるため、まるで隣にいるかの ような感覚で山形から現場へ指示を出すことができるのです。「この線は右の装置へ」「その赤い線ではなくて隣 の線」など、映像と音声で明確に指示していくことで、現場の調査や確認はもちろん、配線作業まで営業1人で完 了できるようになりました。これは、RICOH Remote Field無しでは考えられなかったことですね。山形からの出 張回数は大幅に減少し、移動時間の負荷が軽減された分、生産性向上や働き方改革推進につながっています。
また、映像を録画できる機能も役立っています。録画した映像データを自社の共有サーバ上に保存しておくことで、 映像を製造番号と日付で検索して、必要な時に必要な映像をどの拠点からも、すぐに見直すことができるようにな りました。

お客様から反響はありますか?

営業担当者がウェアラブルカメラを付けて現場で作業をしていると、注目いただくことが多いです。山形には設計 担当者や技術者がいて、今、この瞬間も一緒に現場を見ていることを伝えると、驚かれるのと同時に当社に対して 安心感をお持ちいただけるようです。
RICOH Remote Fieldの活用を通じて、設計・営業が一体となってお客様と向き合う体制や、常に進化していこう という私たちの姿勢をPRし、企業力向上にもつなげていけたらと思っています。

今後についてお聞かせください。

これからも新しい技術を積極的に取り入れながら、それを十分に使いこなせる社員の人間力も同時に育て、お客様 にとっても社員にとっても、魅力ある企業であり続けることを目指しています。そのために、今後もリコージャパ ン、株式会社三和から、いろいろなご提案をいただけたらと思います。

写真右:公立大学法人 島根県立大学 特別支援教育学研究室 教授 西村 健一 様
            写真左:リコージャパン株式会社 島根支社 事業戦略部 ICTソリューション1グループ 上原 直美
写真右から
株式会社 上和電機 技術部 木内 健一 様
株式会社 上和電機 代表取締役社長 村上 秀樹 様
株式会社 上和電機 技術部 アシスタント(検査担当) 相澤 美希 様
リコージャパン株式会社 山形支社 事業戦略部 デジタルサービス推進1グループ 安喰 真澄

5.お客様プロフィールと導入ソリューション

株式会社 上和電機 様

株式会社 上和電機 様

ホームページ
https://jowa-d.jp/

会社所在地
山形県東置賜郡高畠町大字石岡178-1

事業内容
1988年創業。受配電盤設備や制御システムを、オーダーメイドで製造・販売。盤・筐体の設計から加工、組立・検査まで一貫して自社で行い、情報共有を徹底していくことで、柔軟なカスタマイズ性と短納期にも対応できるスピード感を両立している。

導入製品

■製品構成:

RICOH Remote Field
RICOH THETA
RICOH Interactive Whiteboard D7510

  • 本Webページ記載の会社名および製品名は、それぞれ各社の商号、商標または登録商標です。
  • 本ページに掲載されている情報は、2024年3月現在のものです。